【長岡】江口だんごは、じんわりワクワクして、それでいて美味しい。

この巨大なおだんご、一度は見たことがあるだろう。

国道8号線を走っていると、体感的に柏崎と長岡の間くらいのところに突然生えているこのおだんご。

そのあたりを良く通る人からすれば、もはやただの風景になっている。そんなこのおだんご。

でも、たまにふと冷静に考えると、「まあまあおもしろい光景だな」なんてちょっと吹き出しそうになったりするおだんご。

そしてそんなことを考えていると無性におだんごをもちゃもちゃと食べたくなるものだ。
おだんごというのは、ふとした時に無性に食べたくなるものだ。
そんな魔力がまん丸の形になって串に刺さっている。
それがおだんごだ。

(だんご三兄弟の影響か、この4つならんだ巨大おだんごをみると、毎回ちょっとだけモヤっとするのは内緒だ)

今日はこの「江口だんご本店」におじゃまさせていただいた。

いつみても風情と風格あふれる店構えだ。
おだんごは建物の中で売っているので、とりあえず中に入ろう。

ああ!なんてことだ!

まだ建物に入ってもいないのに、気が付いたらおいしそうなみたらしだんごを手に持っているではないか。
しかも、このおだんご、あたたかいぞ・・・。

そう、「江口だんご本店」には、店先で焼きたてのおだんごを販売するというなんともすばらしいトラップが仕掛けられていたのである。
気が付いた時にはもうすでにおだんごをしっかりと手に持っていた。これはなんという魔法だろうか。
おだんごだから、忍法だろうか。(?)

いや、だってこんなの見せられたらもう・・・。
「おだんご」だけでも簡単に引き寄せられるのに、「焼きたて」なんて言葉を付け足されてしまったら。
およそ人間には抗うことなどできないだろう。
アスリートのメンタルトレーニングとかで目の前に置かれたこのおだんごを我慢するメニューが採用されてもおかしくない。
その点、著者はアスリートではないので存分におだんごを楽しんだ。

ほんのりあたたかく、普段食べるおだんごよりもフニっとやわらかかった。
香ばしい醤油の香りとあまじょっぱさに、気が付くと手元には串しか残っていなかった。
もしかしたら誰かに食べられた可能性があるので、心当たりのある方は名乗り出てほしい。

土日・祝日の10時~16時限定だったのか。この日この時間に訪れた自分に拍手喝采である。

まだお店の中に入ってすらいないが、すでに幸せな気持ちに包まれている。

一瞬、旅館にでも来たのかと錯覚するほどに立派な門をくぐる。
(おだんごを買いに来ただけなのに、立派な建物に歓迎されているような気分。嬉しいような恥ずかしいような。)

門をくぐると目の前に、あの有名は「さざれ石」が鎮座していた。
言葉は知っていたが、「さざれ石」というのは大小の石が永い時間をかけて凝結したものだそうな。
たくさんのおだんごが集まって身体を作っていくように、おだんごをいっぱい食べて大きく育とうというメッセージだろうか。なるほど、深い。(?)

立派な門の先でこんな大先輩である「さざれ石」さんがお出迎えしてくれるとは。とんでもない大歓迎である。

お店の入口もなんとも風情のある様子で、おだんごに対する気持ちを最高潮まで高めてくれる。
おだんごは、風情と共に楽しむ甘味である。自分が時代劇の登場人物であるという気分で食べるおだんごが一番良いのだ。
そんなロマンを思い出させ、加速させてくれる。

この日も「江口だんご本店」は大人気で、お店の中にはおだんごをもとめるたくさんのお客さんが。

店内の写真を撮るのは難しかったので、また今度行ったときにでも撮れたらと思う。
(断じて、おだんご選びに夢中になって忘れていたわけではない。断じて。)

なんてことだ。建物の二階は甘味喫茶になっており、お茶とお菓子が楽しめるようだ。知らなかった。
次来るときは絶対にお抹茶をいただこう。お抹茶を飲む機会なんて日々の生活の中で訪れることはまずない。
記憶の中でお抹茶を最後にいただいたときの記憶は「にがっ・・・。」だったけれど、でもなぜかたまに、またいただきたいなという気持ちになる。
そんなことを繰り返しているうちに、コーヒーをだんだんとおいしく飲めるようになったように、お抹茶も美味しくいただけるようになるのだろうか。

そして、建物内には洋菓子のカフェもあるらしい。
これは一回では到底楽しみ尽くすことはできない。

こうなってくると「おだんご屋さんというこちらの認識を改める必要があるのでは?」などと考えながら進んでいくと、

広い裏庭に出た。風がとても気持ちがいい。

さっきまで考えていたことなど、どうでもよくなるほどに。

後ろを振り返ると、さっきのカフェのテラス席があった。

この空間で飲むコーヒーはとても良いものだろう。

次に来た時にはお抹茶とコーヒーどちらにしようか。
基本的に和菓子が好きだからお抹茶かな。

なんて考えながらふと奥に目をやると

「神々の対話」・・・?

止めどない情報量に著者の思考はそこで止まり、気が付くと家に帰っておいしいおだんごをいただいていたのでした。

・・・あれ?おだんご買ってねえ!!

(全部とてもおいしかったです。とくにいちご大福がフレッシュないちごが大福の中で爆発して最高でした)

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この記事を書いた人

新潟県柏崎市出身・長岡市在住
大学から関東に行ってたけど、妻と犬と友達を連れて新潟に帰ってきた人
地元のいいところを発信しようとたくらんでいる

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