考えてみたよ
私が住んでいる新潟県長岡市はラーメン大国と呼ばれています。
好きな食べ物ランキングでもカレーに次いで2位、ラーメンというのはもはや国民食と言って差し支えないと思うんですが、世の中には中華そばというのもあるわけです。
長きにわたってラーメンと中華そばは何が違うのか、というのは議論されてきたと思いますが、はたしてどうなんでしょうかね、というお話です。
実質的に同じもの
さて、いきなり結論を出してしまいますが、ラーメンと中華そばについては、明確な違いはありません。
だけども名前は違うということで、少々深堀してみましょう。
源流は中国
みなさんご存じかと思いますが、ラーメンは中国から渡来したものですよね。
当然中国には今でもラーメンがあるわけですが、中国のラーメンてイメージ湧きます?
多分広東麺とか、担々麺とか、そういうのが浮かんできて日本的なラーメンのイメージってあんまり浮かばないんじゃないかな?と思います。
中国のラーメンって地域ごとに姿も料理のスタイルも結構違うし、地域ごとにラーメンの意味も違ったりするので一概に定義するのは難しいんですが、地域ごとの肉や野菜でとった出汁に面を入れてシンプルな味付けをしたものです。
参考までに
蘭州牛肉麺
中国・蘭州の名物で、手打ちの平打ち麺が特徴。牛肉の旨みが凝縮された濃厚なスープが魅力。
山西刀削麺
山西省独特の削り麺で、刀状の包丁で生地を削り落とすのが特徴。
こんな感じ。
僕が知る限りだと中国のラーメンであんまり日本のラーメン的なのって覚えがないんですよね。
最初に食べたのは水戸黄門
これも有名な話ですが、日本で初めてラーメンを食べたのは水戸黄門だと言われていますよね。
この時点ではまだ今のラーメンのような料理ではなかったようで、大正時代に横浜、長崎、函館で広がったのが今のラーメンだそう。
そのころはラーメンではなく南京そばと呼ばれていて、明治期には志那そば、戦後中華そばと呼ばれるようになっていったそうですね。
中華そばとラーメンの違い
さて、本題ですが、前述した通り中華そばとラーメンの具体的な違いはないわけですが、なんとなく我々の印象の中で「淡麗醤油の鶏ガラ出汁でシンプルなのが中華そば」みたいななんとなくのイメージはありますよね。
たとえば中華そばと聞いて家系ラーメンはなかなか連想しないですよね。
そこで、作り手側にもなんとなくの線引きはあるような気がするわけです。
無理やり理屈をつけてみると、先ほど述べた中国のラーメンは、肉や骨の出汁は基本的に単一でシンプルです。
中華そば等を振り返ってみると、もちろん店によって違うものの、鶏ガラとたまねぎ、にんじん、にんにく、等の香味野菜を合わせた出汁を、チャーシューの煮汁で割るタイプのレシピが多くて、骨の複合出汁や合わせ出汁を使うようなイメージはあまりありません。
ラーメンと呼ばれるようになったきっかけ
さて、中華そばがラーメンと呼ばれるようになったきっかけは、実はラーメン屋さんではなくて、チキンラーメンの流行によるものだと言われています。
インスタントラーメンが一般に普及するにつれて、ラーメンという呼び名が一般化していったんですね。
そんな中で、中華料理の印象が強かった中華そばが、ラーメン単一での地位を築き始めた頃、例えばラーメンショップのような、新スタイルのラーメンが現れ、出汁のとり方が複雑化していって、それぞれが独自の味わいを目指すようになった。
という感じで、中華そばとラーメンというものがイメージの分かれるものになって行ったんじゃないかな~と推測してみました。
超ざっくりまとめ
骨と野菜からとったシンプルな出汁の中華そば
中華そばの原型から、様々な発想をして新しい概念に構築しなおしたもの
非常に適当なまとめですが、こんな感じに考察してみましたがいかがでしょう。
どっちも美味しいし好きですが、なんとなく中華そば的なものが食べたいときとラーメンが食べたいときでイメージするものが違うので、ちょっと言語化してみました。
では皆様、良きラーメン(中華そば)ライフを。