新潟名物「タレカツ丼」の魅力
以前の記事でも書きました通り、僕は元々新潟県民ではないのです。
栃木、群馬近郊で長く過ごした僕にとって不思議な存在が、新潟県のソウルフード『タレカツ丼』。
栃木、群馬と言えばご当地グルメとして『ソースカツ丼』があります。
ご飯に千切りキャベツ、ソースダレを絡めたカツを乗せた丼ですが、対してタレカツ丼は甘辛い醤油だれに漬け込んだカツを丼に盛った、僕からするとやや見た目からしてあっさりとした丼です。
いや、カツ丼にあっさりって言うのが正しいかどうかはともかく、印象論としてね。
新潟県民の友人に言わせると、カツにソース漬けて丼で食べるってロースかつ定食一つにしただけやん。とのことで、ソースとソースダレは違うんだけど・・・と思いながらも、まあ言われてみれば確かに。
当然タレカツ丼は食べてみたわけですが、これはなるほど、醤油系のタレに漬けると聞くとイメージはつきやすいですが、カツに醤油系の味というのは案外経験のない風味で面白かったです。
今度自分で美味しいタレカツ丼を研究してみようと胸に秘めつつ、歴史やルーツなんぞにも少々興味がわきましたので、今回はタレカツ丼の歴史的観点から、その魅力について詳しくご紹介します。
新潟名物「タレカツ丼」の誕生
タレカツ丼の誕生は、昭和初期(1930年代)頃とされています。
当時、新潟市は港町として栄えており、西洋料理も徐々に浸透し始めていました時期。
そんな中、市内中心部の西堀で営業していた洋食店『とんかつ太郎』が発祥とされているそうです。
当時、モダンな洋食として人気だった『カツレツ』を、醤油ベースの甘辛いタレに絡めて提供したのが始まりとされています。当時としては斬新なアイデアだったこの丼メニューは、瞬く間に人気となり、新潟市内を中心に広まっていったそうです。
※とんかつって和食ちゃうん?という意見をよく聞きますし、別に和食と言う認識でも構わないと思いますが、とんかつはフランス料理のコートレットという料理が元となっていて、1900年ごろに日本に伝わってきました。
コートレットに使われるバターの風味が日本人に合わず、明治から続く老舗の洋食屋『煉瓦亭』が、天ぷらのように揚げて、ウスターソースをかけた『ポークカツレツ』を発明し普及しましたものですので、とんかつが洋食に区分されることには違和感ないでしょう。
タレカツ丼の特徴とこだわり
新潟のタレカツ丼は、他の地域のカツ丼とは一線を画す特徴を持っています。
- 衣
薄くサクサクとした衣が特徴で、卵とじずカツ本来の旨味を最大限に引き出している。 - 肉
ロース肉を使用するのが一般的。脂身と赤身のバランスが良く、ジューシーな味わいが楽しめる。 - タレ
醤油ベースの甘辛いタレが特徴です。お店によって秘伝のタレを使い分けているところも多く、奥深い味わいを楽しめます。 - 盛り付け
ご飯の上にカツを乗せ、千切りキャベツを添えるのが一般的です。シンプルながらも、素材の味を活かした盛り付けとなっています。
このように、新潟のタレカツ丼は、薄衣、ロース肉、醤油ベースの甘辛いタレ、シンプルな盛り付けといった特徴で、他の地域のカツ丼とは異なる独特な魅力を持っている、ということです。
また、新潟では毎年11月に「タレカツ丼の日」が制定されており、市内各地の飲食店で様々なイベントが開催されているそうな。
このように、新潟県民にとってタレカツ丼はなくてはならないソウルフードであり、地域文化として深く根付いています!
(友人に聞いたら普通に卵とじのかつ丼のが好きやなって言われて複雑だったので勝手に言い切っておきます)
まとめ
新潟名物「タレカツ丼」は、昭和初期に誕生し、現在も新潟県民に愛され続けているソウルフードです。薄衣、ロース肉、醤油ベースの甘辛いタレ、シンプルな盛り付けといった特徴を持ち、他の地域のカツ丼とは異なる独特な魅力を持っています。新潟を訪れた際には、ぜひ本場のタレカツ丼を味わってみてはいかがでしょうか。
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おしえておしえて。
ほな。
・おまけ(とりあえずそれっぽい味のタレ。ちゃんとした研究の成果は今度発表します)
水大さじ3
醤油大匙3
本みりん大さじ2
砂糖大さじ1
酒大さじ1
一旦沸かし、アルコールを煮切ってカツを絡める。