新潟県の伝統発酵調味料「かんずり」があまりにも美味しい

特に何があるわけでもないなんでもない一日。
思い立ったという程のこともなく、日々の日課として買い出しに向かう。

安価な鶏肉を見つけ、今日はタンドリーチキンとジャンバラヤにでもしようか、と思った所で、「そういえばオールスパイスとチリパウダー切らしてるな」と気づき、スパイスコーナーへと向かう。

久々にバターチキンカレーとかやるのもありだなぁ…

とか思っていたところで、視界の角に馴染みのない気配。

か……かんずりだぁぁ!!

そうだ、新潟に来て早半年、なぜ思い至らなかったのかここにはかんずりがあるのだ。

目次

かんずりとは

案外名前は知りつつも、元関東民からすると食卓には馴染みのない”かんずり”ですが、

唐辛子、柚子、糀、塩を原材料とする発酵食品で、一年で一番寒い日に仕込まれることから”寒造里”とも呼ばれるそうです。

使い方は多岐にわたって、例えば焼肉から煮物まで、味変アイテムとして使うもよし。

汁物やタレに加えてもよし。

唐辛子が原材料ということで、辛みを警戒する人もいるだろうけど、めちゃくちゃ辛い!というほどの辛みはない。

もちろんある程度辛みはあるけれど案外マイルドで、それよりもコクが深く、豊かな香りがする。

ちょっと味見に一口。

うまい!

ともすればこれだけでおつまみになるんじゃなかろうか。
中華クラゲ、きゅうり、蒸し鶏あたりにかんずりと少しごま油でもかけたらそれだけで「良い一日だった」と締めくくれそう。

雑に例えると柚子胡椒と豆板醤の中間のような味わい。

活用法は色々あるけれど、今日はどう使ってみようか・・・。

かんずりと大葉のパスタ

さてさて、色々悩んでみたものの、今回は試しにパスタにしてみることに。

材料はシンプルにスパゲッティ、大葉、にんにく、かんずり、オリーブオイル、塩でいく。

大葉はみじんぎりにして・・・
(大葉は葉脈側に香りがあって、切りつけると飛びやすいので、表面から切り付けてやると良いそうだ。)

にんにくの香りだし。
今回は特に工夫もなくただのスライス。

うっすら色づいてきたところで、今回はここでかんずりを投入。

香味油的に火にかけるべきか、香りを飛ばさないように後入れが良いか、迷いながら実験的に火にかけてみることにする。

水を加えて(ちょっと多かった)ワンパンパスタに。
旨そうな香気が漂う。

時間通りの頃合い、水分にわずかなとろみが見えてきたころ大葉を加えて混ぜ合わせる。

さてさてどんなもんでしょうかね。

作ってみた感想

美味しい・・・けど!

ひとまず美味しくはあったんですが、やはりかんずりはオイルで加熱して香りを移すよりも、そのままの個性を生かした方が良さそう。

もちろんかんずりの辛みや香りは感じるものの、直接味わった時ほどの感動はなく、かんずりが加わったことによる美味しさは感じるものの、ポテンシャルを発揮できていない印象。

大葉と同じタイミングで絡める程度にして、バターを加えてパスタ自体を濃厚に、そこにかんずりの風味が加わったらとても美味しそうです。

大葉との相性はとても良くて、もっと入れても良さそう。

といったところで、本日はかんずりと再会してとてもうれしい一日になりましたってお話しでした。

またね。

かんずりと大葉のパスタ

・スパゲッティ・・・100g
・にんにく・・・2片(今回は小さかったので2片、普通サイズなら1片でも良い)
・かんずり・・・小さじ1
・大葉・・・4枚
・塩・・・少々

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この記事を書いた人

全国津々浦々移住を繰り返す流浪の民です。
料理家で元作曲家で元伝統工芸士等々なにやってんだかよくわからん人。

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